絞りに適した薄手で丈夫な別注織の絹と特別織の木綿を主用しています。
生地に付着している油分・糊分を完全に取り除きます。
ニシゴリの灰汁等から作られた媒染液に浸漬後、脱水乾燥させます。
媒染液が生地に固着安定するまで半年以上棚に寝かせ、枯らして置きます。
和紙に柿渋を塗ったものに図柄を描き、小刀等で切り抜き、型紙をつくります。現在800種程、特徴のある独自の図柄が揃っています。
枯らし済の生地に型紙をのせ、青花で文様を摺り込みます。
型付けした反物は、地元の人の手により、3か月~半年位、中には1年以上もかけて絞り上げます。現在市内を中心に数十人程の絞り手がこの仕事に携わっています。
絞り上がったものは、絞り落ちや巻の不完全なものがないか時間をかけて検査補修します。
紫根又は茜を臼で搗き、熱湯で抽出濾過後、検査済の反物を漬け込み、染着吸収させます。この工程を1時間毎に12回繰り返し染め重ね、更に仕上後3~5年位箪笥等に寝かせ、初めて本来の南部紫の色に仕上がります。
染め上がった反物は充分乾燥させ、一つ一つ丁寧に解き糸抜きをします。
絞りの解き上がったものは、水洗・乾燥後、巾出しして仕上げます。